レーシックとICLの違いを徹底比較:どちらを選ぶべき?
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題については、必ず医師にご相談ください。編集ポリシー

レーシックとICLの違いを費用・安全性・適応度数・リスクなど10項目で徹底比較。2022年にICLがレーシックの施行数を上回った背景や、タイプ別のおすすめ、クリニック選びのポイントまで、視力矯正手術で後悔しないための完全ガイドです。
レーシックとICLの違いを徹底比較:どちらを選ぶべき?
「視力を回復したいけれど、レーシックとICLのどちらを選べばいいのか分からない」——そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。近年、視力矯正手術の選択肢としてICL(眼内コンタクトレンズ)の人気が急上昇しており、2022年にはICLの施行数がレーシックを初めて上回りました。本記事では、近視治療を検討している方に向けて、レーシックとICLの違いを費用・安全性・適応条件・リスクなどあらゆる角度から徹底比較し、後悔しない選び方を解説します。
レーシックとは?基本的な仕組みと特徴
レーシック(LASIK)は、エキシマレーザーを使って角膜の形状を変えることで屈折異常を矯正する手術です。1990年代から広く普及しており、世界中で数千万件以上の実績がある定番の視力矯正手術です。
手術ではまず角膜表面にフラップ(薄い蓋)を作成し、その下の角膜実質をレーザーで削ります。手術時間は両眼で約15〜20分と短く、翌日から視力の改善を実感できるのが大きなメリットです。
レーシックは軽度から中等度の近視(概ね-6.0D以下)に特に効果的とされ、微調整が得意なため細かい度数調整にも対応できます。また、費用面でもICLと比較して手頃であり、両眼で約15万円〜30万円程度が相場です。
ただし、角膜を物理的に削る手術であるため、一度削った角膜は元に戻せない(不可逆的)という点を理解しておく必要があります。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?基本的な仕組みと特徴
ICL(Implantable Collamer Lens)は、角膜を削ることなく、目の中にコラマー素材の小さなレンズを挿入して視力を矯正する手術です。レンズは虹彩と水晶体の間に固定され、半永久的に機能します。
最大の特徴は可逆性です。万が一問題が生じた場合や、将来的に度数の変化があった場合でも、レンズを取り出したり交換したりすることが可能です。角膜を一切削らないため、角膜が薄い方やドライアイの方にも適応できます。
ICLの矯正範囲は-3.00D〜-18.00Dと非常に広く、強度近視にも対応可能です。現在主流のホールICL(穴あきICL)はレンズ中央に約0.36mmの小さな穴が開いており、房水(目の中の液体)の循環を維持することで、以前課題とされていた白内障リスクを大幅に軽減しています。
手術時間は両眼で約20〜30分で、費用は両眼で約40万円〜70万円程度と、レーシックよりも高額になります。
レーシックとICLの比較一覧表
以下の表で両手術の主要な違いを一目で確認できます。
| 比較項目 | レーシック | ICL |
|---|---|---|
| 手術方法 | 角膜をレーザーで削る | 目の中にレンズを挿入 |
| 手術時間 | 約15〜20分(両眼) | 約20〜30分(両眼) |
| 適応度数 | 軽度〜中等度近視(〜-6.0D程度) | 軽度〜強度近視(-3.0D〜-18.0D) |
| 角膜への影響 | 角膜を削る(不可逆) | 角膜を削らない |
| 可逆性 | なし(元に戻せない) | あり(レンズ除去可能) |
| 費用相場 | 約15万〜30万円(両眼) | 約40万〜70万円(両眼) |
| 視力安定性 | 近視の戻りの可能性あり | 長期安定性が高い |
| ドライアイリスク | 高い(ほぼ100%発生、半年程度で改善) | 低い(角膜を削らないため) |
| ハロー・グレア | 起こりうる(数ヶ月で軽減) | 起こりうる(一時的) |
| 入院の必要性 | なし(日帰り) | なし(日帰り) |
| 医療費控除 | 対象 | 対象 |
費用の違いを詳しく比較
視力矯正手術を検討する際、費用は大きな判断材料になります。

レーシックの費用は両眼で約15万〜30万円が一般的です。クリニックや術式(イントラレーシック、Zレーシックなど)によって価格差がありますが、比較的手頃な価格で受けられます。
一方、ICLの費用は両眼で約40万〜70万円が相場です。レンズそのものが高額であることに加え、オーダーメイドでレンズを製作するための費用が含まれます。乱視用のトーリックICLの場合はさらに追加費用がかかる場合もあります。
どちらの手術も自由診療のため健康保険は適用されませんが、医療費控除の対象となります。確定申告で申請すれば所得税の還付を受けられるため、実質的な負担額はさらに下がります。
また、民間の医療保険に加入している場合は給付金が支払われるケースもあるため、事前に保険会社に確認しておくことをおすすめします。長期的なコンタクトレンズの費用と比較すると、10年以上のスパンではどちらの手術も経済的メリットがあるといえます。
安全性とリスクの比較
どちらの手術も安全性の高い施術ですが、それぞれ異なるリスクがあります。

レーシックのリスク
- ドライアイ:術後ほぼ100%の確率で発生しますが、通常は半年程度で改善します
- ハロー・グレア現象:夜間に光の周りにぼやけた輪が見えることがあります
- 近視の戻り:強度近視の場合、術後数年で近視が少し戻る可能性があります
- 角膜拡張症(ケラトエクタジア):非常にまれですが、角膜が薄くなりすぎることで発生するリスクがあります
ICLのリスク
- 感染症:手術に伴う一般的なリスクとして存在します
- 白内障:レンズと水晶体が接触することで発生する可能性がありますが、ホールICLの普及によりリスクは大幅に低下しています
- 眼圧上昇:まれにレンズのサイズが合わない場合に起こりうります
- レンズの位置ずれ:非常にまれですが、外部からの強い衝撃で発生する可能性があります
PMC(米国国立医学図書館)の研究レビューによると、ICLは低〜中等度近視においても、レーシックよりも予測性と安全性において統計的に優れた結果を示しています。
どちらを選ぶべき?タイプ別おすすめガイド
レーシックがおすすめな方
- 軽度〜中等度の近視(-6.0D以下)の方
- 費用を抑えたい方
- 角膜の厚みが十分にある方
- 早期の視力回復を重視する方
- 過去にコンタクトレンズによるトラブルが少ない方
ICLがおすすめな方
- 強度近視(-6.0D以上)の方
- 角膜が薄いと診断された方
- ドライアイが心配な方
- 可逆性を重視する方(将来レンズを外せる安心感が欲しい)
- 長期的な視力安定性を求める方
最終的には、眼科医による精密検査の結果を踏まえて判断することが最も重要です。先進会眼科やアイクリニック東京など、複数のクリニックで適応検査を受け、それぞれの提案を比較することで、より納得のいく選択ができるでしょう。
クリニック選びで失敗しないためのポイント
視力矯正手術の成功は、クリニック選びに大きく左右されます。以下のポイントを参考に慎重に選びましょう。

1. 執刀医の経験と実績
手術件数が豊富な医師を選ぶことが重要です。ICLの場合はICL認定医(エキスパートインストラクター)であるかどうかも確認しましょう。
2. 適応検査の丁寧さ
利益を優先して無理に手術を勧めるのではなく、「あなたの目にはこの手術は向いていない」とハッキリ伝えてくれる医師こそが信頼できるクリニックです。
3. アフターケア体制
術後の定期検診や、万が一合併症が起きた場合のフォロー体制がしっかりしているか確認しましょう。保証期間の長さもチェックポイントです。
4. 費用の透明性
手術費用に検査代、薬代、術後検診代が含まれているか確認しましょう。追加費用が発生するケースがないか、事前に明確にしておくことが大切です。
手術を受ける前に知っておきたい注意点
術前の準備
- コンタクトレンズは検査の1〜2週間前から装用を中止する必要があります
- ハードコンタクトレンズの場合は3週間以上前から中止が必要です
- 術前検査では瞳孔を広げる目薬を使うため、当日は車の運転ができません
術後の生活制限
- 洗顔・洗髪は術後翌日〜数日後から可能(クリニックの指示に従う)
- 激しいスポーツは術後1ヶ月程度控える必要があります
- プールや温泉は術後2週間〜1ヶ月程度避けることが推奨されます
- メイクは術後1週間程度控えましょう
将来的な影響
どちらの手術を受けた場合も、将来白内障手術を受ける際に眼内レンズの度数計算に影響が出る可能性があります。手術歴は必ず記録し、他の眼科を受診する際にも伝えるようにしましょう。
まとめ:後悔しない視力矯正手術の選び方
レーシックとICLは、それぞれ異なる特徴を持つ優れた視力矯正手術です。レーシックは費用が手頃で軽度近視に適しており、ICLは強度近視にも対応でき可逆性があるというのが最大の違いです。
どちらを選ぶかは、あなたの近視の度合い・角膜の状態・予算・ライフスタイルなど、複数の要素を総合的に判断する必要があります。まずは信頼できる眼科クリニックで適応検査を受け、専門医と相談しながら最適な方法を選びましょう。
近視治療の全体像についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。正しい知識を持って判断することが、後悔のない視力矯正への第一歩です。
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