超低用量ピルとは?低用量ピルとの違いとメリット
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題については、必ず医師にご相談ください。編集ポリシー

超低用量ピルの定義、低用量ピルとの違い(エストロゲン量・避妊効果・副作用)、メリット・デメリット、代表的な製品(ヤーズ、ルナベルULD等)を詳しく解説します。

超低用量ピルという言葉を聞いたことはあるけれど、通常の低用量ピルとどう違うのかわからないという方も多いでしょう。超低用量ピルは低用量ピルよりもエストロゲン含有量が少なく、副作用が軽減されるメリットがあります。この記事では、超低用量ピルの定義、低用量ピルとの違い、メリット・デメリット、代表的な製品を詳しく解説します。
超低用量ピルの定義
マイピルオンラインの解説によると、ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)の含有量によって以下のように分類されます。
| 分類 | エストロゲン含有量 | 特徴 |
|---|---|---|
| 高用量ピル | 50μg以上 | 現在はほぼ使用されない |
| 中用量ピル | 50μg | 月経移動に使用 |
| 低用量ピル(LD) | 30〜40μg | 最も一般的 |
| 超低用量ピル(ULD) | 20μg以下 | 副作用が少ない |
超低用量ピルの「ULD」はUltra Low Doseの略で、エストロゲン含有量が20μg以下のピルを指します。
低用量ピルとの主な違い
| 比較項目 | 低用量ピル(LD) | 超低用量ピル(ULD) |
|---|---|---|
| エストロゲン量 | 30〜40μg | 20μg以下 |
| 避妊効果 | あり(承認済み) | 原則なし(日本では未承認) |
| 保険適用 | 一部あり(LEP) | あり(月経困難症治療) |
| 副作用の程度 | 標準 | 軽減される |
| 不正出血 | 少ない | やや多い場合がある |
| 主な用途 | 避妊+治療 | 月経困難症治療 |
マイピルオンラインの比較記事によると、最も大きな違いは避妊効果の有無です。日本では超低用量ピルは避妊目的での使用が承認されていないため、避妊が必要な場合は低用量ピルを選ぶ必要があります。
超低用量ピルのメリット
1. 副作用が軽減される
エストロゲンの含有量が少ないため、以下の副作用が軽減されます:
- 吐き気が起こりにくい
- 頭痛が軽減される
- むくみが少ない
- 乳房の張りが軽い
2. 血栓症リスクがやや低い
エストロゲンは血液凝固に関与するため、含有量が少ない超低用量ピルではわずかながら血栓症リスクが低いとされています。
3. 長期使用に適している
副作用が少ないため、月経困難症や子宮内膜症の長期治療に適しています。
4. 連続服用が可能な製品がある
ヤーズフレックスのように最大120日連続で服用でき、月経回数を大幅に減らせる製品があります。
超低用量ピルのデメリット
1. 避妊効果が承認されていない
日本では超低用量ピルの避妊効果は承認されていないため、避妊目的には使用できません。避妊が必要な場合は別の方法を併用する必要があります。
2. 不正出血が起こりやすい
エストロゲン量が少ないため、服用中に不正出血(ブレイクスルー出血)が起こりやすい場合があります。
3. 月経コントロールの精度
低用量ピルに比べ、月経日のコントロール精度がやや低い場合があります。
代表的な超低用量ピル
ひなたクリニックの解説を参考に、日本で処方される超低用量ピルをまとめます。
| 製品名 | 黄体ホルモン | 特徴 | 3割負担の費用 |
|---|---|---|---|
| ルナベルULD | ノルエチステロン | 第1世代、経血量減少に優れる | 約1,500〜1,800円 |
| フリウェルULD | ノルエチステロン | ルナベルULDのジェネリック | 約700〜800円 |
| ヤーズ | ドロスピレノン | 第4世代、むくみが少ない、24日+4日の服用パターン | 約2,000円 |
| ヤーズフレックス | ドロスピレノン | 最大120日連続服用可能 | 約2,000円 |
| ドロエチ | ドロスピレノン | ヤーズのジェネリック | 約850円 |
| ジェミーナ | レボノルゲストレル | 連続服用可能(最大77日) | 約1,500円 |
ヤーズとヤーズフレックスの特徴
第4世代の超低用量ピルであるヤーズ配合錠とヤーズフレックスは、ドロスピレノンという黄体ホルモンを使用しています。
ヤーズの特徴
- 24日実薬+4日偽薬の28日周期(通常のピルは21+7)
- 休薬期間が短いため、ホルモンの変動が最小限
- 利尿作用があり、むくみが少ない
- 月経困難症の治療薬として保険適用
ヤーズフレックスの特徴
- 最大120日間連続服用が可能
- 年間の月経回数を3〜4回に減らせる
- 月経に伴う症状(痛み、PMS)の頻度が大幅に減少
- 子宮内膜症の治療に特に効果的
どちらを選ぶべきか:選択の目安
| 目的・状況 | おすすめ |
|---|---|
| 避妊が主な目的 | 低用量ピル(マーベロン、トリキュラー等) |
| 月経困難症の治療 | 超低用量ピルまたは低用量ピル |
| 副作用を最小限にしたい | 超低用量ピル(ヤーズ、ルナベルULD等) |
| 月経回数を減らしたい | ヤーズフレックスまたはジェミーナ |
| 費用を抑えたい | フリウェルULD、ドロエチ(ジェネリック) |
| ニキビ改善も期待したい | 低用量ピル(マーベロン、ファボワール等) |
ピルの種類比較の詳細は低用量ピルの種類比較をご参照ください。

まとめ
超低用量ピルは低用量ピルに比べてエストロゲン含有量が少なく、副作用が軽減されるメリットがあります。ただし、日本では避妊効果が承認されていないため、用途に応じた選択が必要です。月経困難症の治療には超低用量ピル、避妊が必要な場合は低用量ピルというのが基本的な使い分けです。総合的な情報は低用量ピルの完全ガイドをご覧ください。
注意: ピルの選択は医師との相談のもとで行ってください。この記事は一般的な情報提供を目的としています。
参考文献:
関連記事

低用量ピルに関するよくある質問:婦人科医が回答するQ&A
低用量ピルのよくある質問22問を婦人科医の情報をもとにQ&A形式で回答。避妊効果、副作用、飲み方、費用、妊娠への影響など、気になる疑問を網羅的に解説します。
続きを読む →
低用量ピルの最新動向と新しい選択肢
低用量ピルの最新動向を解説。フレックス投与で月経回数を減らす方法、ミニピル(スリンダ)、新世代ピル(アリッサ)、オンライン診療の進化など新しい選択肢を紹介。
続きを読む →
低用量ピルと他の薬の飲み合わせ:注意が必要な薬一覧
低用量ピルと飲み合わせに注意が必要な薬(抗生物質、抗てんかん薬等)、サプリメント、飲食物を一覧で解説。安全に併用できる薬、医師に伝えるべきポイントも紹介。
続きを読む →
低用量ピルと妊娠:服用中止後の妊娠可能時期
低用量ピル中止後の排卵再開時期(約90%が3ヶ月以内)、累積妊娠率データ、妊活を始める最適なタイミング、ピル後無月経の対処法を科学的データに基づいて解説します。
続きを読む →
低用量ピルの長期服用:安全性と定期検査の重要性
低用量ピルの長期服用の安全性、推奨される定期検査のスケジュール、血液検査の項目、何歳まで服用できるかを詳しく解説。10年以上の長期服用に関するデータも紹介。
続きを読む →
低用量ピルとニキビの関係:肌荒れ改善効果の仕組み
低用量ピルがニキビ・肌荒れを改善する仕組み、効果的なピルの種類(マーベロン等)、効果が出るまでの期間、スキンケアとの併用法を詳しく解説します。
続きを読む →