EDとは?勃起不全の原因と種類をわかりやすく解説
この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題については、必ず医師にご相談ください。編集ポリシー

ED(勃起不全)の定義から器質性・心因性・薬剤性・混合性の4つの種類、年代別の有病率まで医学的根拠にもとづき解説。日本では約1,400万人が影響を受けるEDについて正しく理解し、改善の第一歩を踏み出しましょう。
EDとは?勃起不全の原因と種類をわかりやすく解説
「最近、勃起がうまくいかない」「途中で萎えてしまう」——そんな悩みを抱えている男性は、決して少なくありません。ED(勃起不全)は、日本国内で約1,400万人の男性が影響を受けているとされ、20代から60代以上まで幅広い年齢層に見られる症状です。しかし、EDについて正しく理解している方は意外と少ないのが現状です。
この記事では、EDの定義から4つの種類(器質性・心因性・薬剤性・混合性)、主な原因、年代別の特徴まで、泌尿器科の専門情報をもとにわかりやすく解説します。正しい知識を持つことが、改善への第一歩です。
ED(勃起不全)の定義とは
ED(Erectile Dysfunction)とは、日本語で「勃起不全」または「勃起障害」と訳される症状です。日本性機能学会の定義によると、「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」とされています。
ここで重要なのは、完全に勃起しない状態だけがEDではないという点です。以下のような症状もEDに含まれます。
- 勃起はするが、十分な硬さが得られない
- 性行為の途中で萎えてしまう(中折れ)
- 勃起するまでに時間がかかる
- 勃起の頻度が以前より減少している
つまり、「たまにうまくいかない」という程度でも、それが継続的に起こるならEDの可能性があるのです。EDは恥ずかしい病気ではなく、適切な治療で改善が期待できる医学的な状態です。
EDの4つの種類を比較
EDは原因によって大きく4つの種類に分類されます。それぞれ発症メカニズムや好発年代が異なるため、正しい分類の理解が適切な治療の第一歩となります。
| 種類 | 主な原因 | 好発年代 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 器質性ED | 血管・神経の障害 | 50代以上 | 動脈硬化や糖尿病が背景にある |
| 心因性ED | 精神的ストレス・不安 | 20〜40代 | 朝立ちはあるが性行為時に困難 |
| 薬剤性ED | 服用薬の副作用 | 全年齢 | 特定の薬剤開始後に発症 |
| 混合性ED | 器質性+心因性の複合 | 50〜60代 | 最も患者数が多い |
この中で最も多いのが混合性EDです。身体的な問題と心理的な問題が絡み合って発症するケースが大半を占めており、単純にひとつの原因だけでEDが起こることはむしろ少ないとされています。
器質性ED:身体的な原因で起こるED
器質性EDとは、血管や神経など身体の機能的な問題が原因で起こるEDです。医療機関の解説によると、主に以下のメカニズムで発症します。

血管性の原因
勃起は陰茎海綿体に十分な血液が流れ込むことで起こります。しかし、動脈硬化が進行すると血管が十分に拡張できなくなり、必要な血流が確保できません。動脈硬化を促進するリスク因子には次のようなものがあります。
- 高血圧:血管壁にダメージを与え、硬化を促進
- 糖尿病:血管と神経の両方を障害する
- 脂質異常症:血管内にプラークが蓄積
- 喫煙:血管収縮と動脈硬化を加速
- 肥満:全身の血流障害を引き起こす
神経性の原因
脳からの性的興奮が神経を通じて陰茎に伝わることで勃起が起こりますが、この神経伝達経路に障害がある場合もEDの原因となります。脊髄損傷、脳卒中、パーキンソン病、前立腺がんの手術後などが該当します。
器質性EDは加齢とともに増加する傾向があり、特に50代以上の男性に多く見られます。ただし、生活習慣の改善によってリスクを低減できる場合もあります。
心因性ED:ストレスや不安が原因のED
心因性EDは、身体に明らかな異常がないにもかかわらず、精神的・心理的な要因によって勃起が困難になる状態です。30代〜40代の比較的若い世代に多く見られるのが特徴です。

日常的なストレスによるもの
- 仕事のプレッシャーや過労
- 人間関係のトラブル
- 経済的な不安
- 夫婦・パートナーとの関係の悩み
深層心理に関わるもの
- 過去の性的なトラウマ
- 性行為への過度な緊張やプレッシャー
- 「また失敗するのでは」という予期不安
- 自信の喪失
心因性EDの特徴的な点は、朝立ち(夜間勃起)は正常に起こることが多いということです。これは睡眠中は心理的な抑制が外れるためで、身体的な勃起機能自体は保たれていることを示しています。
心因性EDの場合、メンタルケアによるアプローチが有効なケースが多く、カウンセリングや認知行動療法と併せてED治療薬を使用することで改善が見込めます。また、パートナーとの対話も改善の重要な要素です。
薬剤性ED:服用中の薬が原因のED
薬剤性EDは、現在服用している薬の副作用として起こるEDです。大正製薬の健康ナビによると、以下のカテゴリの薬剤がEDを引き起こす可能性があります。
| 薬剤の種類 | 主な該当薬 | 影響のメカニズム |
|---|---|---|
| 抗うつ薬・精神安定剤 | SSRI、ベンゾジアゼピン系 | セロトニン増加による性欲低下 |
| 降圧剤 | β遮断薬、利尿薬 | 血圧低下に伴う血流量の減少 |
| 抗アンドロゲン薬 | 前立腺治療薬 | 男性ホルモンの抑制 |
| 消化性潰瘍治療薬 | H2ブロッカー | 抗アンドロゲン作用 |
薬剤性EDが疑われる場合、自己判断で薬の服用を中止してはいけません。必ず主治医に相談のうえ、代替薬への変更やED治療薬の併用について検討してもらうことが大切です。
おすすめ情報
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詳しくはこちら →混合性ED:最も多いEDのタイプ
混合性EDは、器質性と心因性の両方の要因が複合して起こるEDで、実際の臨床では最も多いタイプとされています。50代〜60代に多く見られます。
たとえば、加齢による動脈硬化で勃起力が低下した男性が、「うまくいかなかったらどうしよう」という不安を感じるようになり、その心理的プレッシャーがさらにEDを悪化させる——というケースが典型的です。
混合性EDの治療では、身体的な原因と心理的な原因の両方にアプローチする必要があります。
- ED治療薬による身体的サポート
- 生活習慣の改善(運動、食事、睡眠)
- ストレスマネジメント
- 必要に応じたカウンセリング
年代別に見るEDの傾向と有病率
2024年に発表された日本全国調査によると、日本のED有病率は30.9%で、推定約1,400万人の男性がEDの影響を受けています。年代別の特徴を見てみましょう。

20代のED
意外に思われるかもしれませんが、20代でも約3割弱の男性にED症状が見られます。主な原因は心因性で、性行為の経験不足による緊張や、仕事・生活環境のストレスが背景にあります。若年性EDの詳しい原因と対処法については別記事で解説しています。
30〜40代のED
心因性EDが中心ですが、不規則な生活習慣や過度な飲酒・喫煙により、器質性の要因も加わり始める年代です。仕事の責任が増す時期でもあり、ストレスによる影響も大きくなります。
50代以降のED
動脈硬化の進行に伴い、器質性EDの割合が増加します。糖尿病や高血圧などの基礎疾患との関連も深くなり、混合性EDが最も多くなる年代です。加齢とEDの関係については、50代60代からの予防と治療法を詳しく解説しています。
EDの勃起メカニズムを理解する
EDを正しく理解するために、正常な勃起のメカニズムを知っておくことが重要です。
- 性的刺激:視覚・聴覚・触覚・想像などの刺激を脳が受け取る
- 神経伝達:脳の興奮が脊髄を通じて陰茎の神経に伝わる
- 血管拡張:一酸化窒素(NO)が放出され、陰茎海綿体の動脈が拡張
- 血液流入:海綿体に大量の血液が流れ込み、陰茎が膨張
- 静脈閉鎖:膨張した海綿体が静脈を圧迫し、血液の流出を防ぐ
- 勃起の維持:十分な血液が保持され、硬さが維持される
この一連のプロセスのどこかに障害が生じると、EDが発症します。血管に問題があれば器質性ED、神経伝達を阻害する心理的要因があれば心因性ED、薬の作用が介入すれば薬剤性EDとなります。
EDかも?と思ったら:セルフチェックと受診の目安
「自分はEDかもしれない」と思ったら、以下のポイントでセルフチェックしてみましょう。
- 性行為時に十分な勃起が得られないことが月に1回以上ある
- 勃起を維持することが難しい(中折れ)
- 朝立ちの頻度や硬さが減少している
- 性欲はあるのに勃起が伴わない
- パートナーとの性行為に不安やストレスを感じる
これらの症状が1ヶ月以上継続している場合は、医療機関への受診をおすすめします。EDは泌尿器科やメンズヘルスクリニックで診察可能です。最近ではオンライン診療も普及しており、自宅から気軽に相談できる環境が整っています。
ED治療の費用や保険適用について不安がある方は、まずは無料カウンセリングを行っているクリニックに相談してみるのも一つの方法です。
まとめ:EDは正しく理解すれば改善できる
EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または維持できない状態」であり、完全に勃起しない状態だけを指すわけではありません。器質性、心因性、薬剤性、混合性の4種類に分類され、それぞれ原因とアプローチが異なります。
日本では約1,400万人がEDの影響を受けており、20代から60代以上まで年齢を問わず発症する可能性があります。大切なのは、EDは治療可能な症状であるということ。一人で悩まず、専門医に相談することが改善への近道です。
ED治療薬の種類と比較や最新の治療技術についても、当サイトで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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