近視矯正手術の費用相場と保険適用の最新情報
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近視矯正手術(レーシック・ICL・SMILE pro)の費用相場を徹底比較。公的保険の適用状況、医療費控除の活用法、民間保険でのカバー方法まで、手術費用を賢く抑えるための最新情報を眼科専門の視点から解説します。
近視矯正手術の費用相場と保険適用の最新情報
「近視矯正手術を受けたいけど、費用が高そう…」「保険は使えるの?」——そんな疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。近視矯正手術は自由診療が基本ですが、医療費控除や民間保険の活用など、費用負担を軽減する方法も存在します。本記事では、レーシックやICL、SMILEなど主要な近視矯正手術の費用相場から、保険適用の最新情報、賢い費用対策まで徹底解説します。近視の治療法全般についても併せてご確認ください。
近視矯正手術の種類と費用の全体像
近視矯正手術には複数の術式があり、それぞれ費用や特徴が大きく異なります。まずは主要な手術の種類と、費用の全体像を把握しましょう。
現在日本で広く行われている近視矯正手術は、主に以下の3種類です。
- レーシック(LASIK):角膜をレーザーで削り、屈折力を変えて視力を矯正する方法
- ICL(眼内コンタクトレンズ):目の中にレンズを挿入して視力を矯正する方法
- SMILE/SMILE pro:角膜の内部をレーザーで加工し、小さな切開口から取り出す最新の方法
2023年時点では、日本における屈折矯正手術のうち約70%がICL手術で行われており、近年はICLが主流になりつつあります(EyeWorld)。これは、日本ではエキシマレーザーの維持コストが高く、新規購入がほぼゼロとなっている背景も影響しています。
レーシック手術の費用相場:20万〜40万円
レーシック手術の費用は、両眼で約20万円〜40万円が一般的な相場です。クリニックや使用する機器、術式のグレードによって費用が変動します。
| 術式タイプ | 両眼の費用相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| スタンダードレーシック | 15万〜25万円 | マイクロケラトームを使用 |
| イントラレーシック | 25万〜35万円 | フェムトセカンドレーザーでフラップ作成 |
| カスタムレーシック | 30万〜45万円 | ウェーブフロント解析で個別対応 |
| SMILE手術 | 30万〜40万円 | フラップレスで角膜を温存 |
レーシックの適応範囲は近視度数-10D程度までとされており、強度近視の方には適応できない場合があります(先進会眼科)。また、角膜の厚さが十分でない方も適応外となることがあるため、事前の検査が非常に重要です。
ICL手術の費用相場:45万〜80万円
ICL手術は、レーシックと比較するとやや高額ですが、-18Dまでの強い近視に対応可能で、角膜を削らないため元に戻せる(可逆性がある)点が大きなメリットです。
| ICLの種類 | 両眼の費用相場 | 適応 |
|---|---|---|
| 非乱視用ICL(-4D未満) | 40万〜55万円 | 軽度〜中等度近視 |
| 非乱視用ICL(-4D以上) | 50万〜65万円 | 中等度〜強度近視 |
| 乱視用ICL(トーリック) | 55万〜80万円 | 近視+乱視 |
費用が高い理由として、ICLで使用するレンズ自体が高価であること、手術に使用する機器や技術にもコストがかかることが挙げられます(よしだ眼科クリニック)。一部のクリニックでは両眼で77万円〜140万円という価格設定もあり、クリニック間の価格差が大きいのも特徴です。
ICLとレーシックの詳しい比較については、別記事で徹底解説しています。
公的医療保険(国民健康保険・社会保険)は適用されるのか
結論から言うと、レーシック・ICL・SMILE手術はいずれも公的医療保険の適用対象外です。これらの手術は「自由診療」に分類されるため、費用は全額自己負担となります。
公的保険が適用されない理由は以下の通りです。
- 屈折矯正手術は「治療」ではなく「矯正」と見なされるため
- 眼鏡やコンタクトレンズで代替が可能とされるため
- 厚生労働省が保険適用の対象手術として認めていないため
なお、白内障手術に関しては保険適用が可能です。白内障と近視の両方がある場合、白内障手術の際に多焦点眼内レンズを選ぶことで近視矯正も同時に行えるケースがありますが、選定療養や先進医療の扱いとなり、追加費用が発生します(新宿近視クリニック)。
医療費控除で手術費用を取り戻す方法
公的保険は使えませんが、確定申告の医療費控除を利用すれば、支払った手術費用の一部を税金として取り戻すことが可能です。

医療費控除の仕組み
医療費控除とは、1年間に支払った家族全員分の医療費が10万円(年間所得200万円未満の場合は所得の5%)を超えた場合に、税務署に確定申告することで所得控除を受けられる制度です。
近視矯正手術での医療費控除の計算例
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ICL手術費用(両眼) | 600,000円 |
| 術前検査・診察費 | 30,000円 |
| 術後の点眼薬・検診費 | 20,000円 |
| 合計医療費 | 650,000円 |
| 控除対象額(650,000円 − 100,000円) | 550,000円 |
| 還付額の目安(所得税率20%の場合) | 約110,000円 |
申告時に必要なもの
- 領収書の原本(クリニック発行)
- 医療費控除の明細書
- 交通費の記録(公共交通機関利用分は対象)
- 確定申告書
レーシック・ICL・オルソケラトロジーなどの近視治療にかかる費用は、国税庁が医療費控除の対象として認めています(すみだ税理士事務所)。確定申告の期間は毎年2月16日〜3月15日ですが、還付申告は1月から提出可能です。
民間の医療保険・生命保険でカバーできるケース
民間の医療保険や生命保険の中には、近視矯正手術の給付金が支払われるプランも存在します。

確認すべきポイント
- 手術給付金の対象手術リスト:加入している保険の「手術給付金」の対象リストに屈折矯正手術が含まれているか確認
- 加入時期:2007年4月以前の契約では、レーシックやICLが給付対象に含まれている場合が多い
- 保険会社への問い合わせ:不明な場合は、保険証券を手元に用意して保険会社に直接確認
注意点として、近年の保険商品では屈折矯正手術を給付対象から除外しているケースが増えています。新規加入時には、この点をよく確認してから加入しましょう。
また、高額療養費制度は自由診療には適用されないため、近視矯正手術には利用できません。ただし、民間保険の給付金を受け取った場合でも、高額療養費制度は別途利用可能です(同制度の対象となる治療を受けた場合のみ)。
クリニック選びで費用を抑えるコツ
近視矯正手術の費用はクリニックによって大きく異なります。費用を賢く抑えるためのポイントをまとめました。

費用を安く抑えるための5つの方法
- 複数のクリニックで見積もりを比較する:同じ術式でも10万円以上の価格差があることも珍しくありません
- モニター価格・キャンペーンを利用する:症例写真の提供などを条件に割引される制度
- 分割払い・医療ローンを活用する:一括払いが難しい場合、月々1万円程度から始められるプランも
- 紹介制度を利用する:既存患者からの紹介で割引される仕組みを提供するクリニックも多い
- 術前検査で適切な術式を選ぶ:過剰なグレードの術式を選ばないことも重要
費用だけで選んではいけない理由
費用の安さだけでクリニックを選ぶことは避けましょう。近視矯正手術のクリニック選びでは、以下の点を総合的に判断することが重要です。
- 執刀医の経験と実績(年間手術件数)
- 使用する機器の世代・メンテナンス状況
- 術後のフォローアップ体制
- 再手術保証の有無と条件
2024年最新:SMILE proの登場と費用への影響
2024年に日本でZeiss社のSMILE proが承認され、近視矯正手術の新たな選択肢が加わりました(中京眼科)。
SMILE proの特徴
- 施術時間が短い:片眼約10秒でレーザー照射が完了
- フラップレス:角膜のフラップを作らないため、術後のフラップ合併症リスクがない
- 角膜の強度を保持:従来のレーシックより角膜を多く温存
SMILE proの費用
SMILE proの費用相場は両眼で30万〜50万円程度とされ、レーシックとICLの中間的な価格帯です。今後の普及により、価格がさらに変動する可能性があります。
SMILE手術の詳しい解説も参考にしてください。
手術費用に含まれるもの・含まれないもの
手術費用の総額を把握するために、何が含まれて何が別途必要なのかを事前に確認しておきましょう。
| 費用項目 | 一般的に含まれるもの | 別途費用が必要な場合 |
|---|---|---|
| 術前検査 | 含まれることが多い | 初回検査のみ有料のケースも |
| 手術費用 | 含まれる | — |
| 術後点眼薬 | 含まれることが多い | 追加処方は有料 |
| 術後定期検診 | 1年間含まれることが多い | 2年目以降は有料の場合も |
| 再手術費用 | 保証期間内は無料が多い | 保証期間外は有料 |
| 交通費 | 含まれない | 医療費控除で対象可能 |
クリニックによって「コミコミ価格」と「手術のみの価格」が異なるため、総額で比較することが重要です。
まとめ:近視矯正手術の費用と賢い選び方
近視矯正手術は自由診療のため、費用は全額自己負担が基本です。しかし、医療費控除の活用や民間保険の確認、クリニック間の比較により、実質的な負担を大幅に軽減できます。
費用の目安まとめ:
- レーシック:両眼20万〜40万円
- ICL:両眼45万〜80万円
- SMILE pro:両眼30万〜50万円
費用を抑えるための3つのアクション:
- 確定申告で医療費控除を申請する
- 加入中の民間保険で給付対象か確認する
- 複数クリニックで見積もりを取り比較する
大切な目の手術ですから、費用だけでなく、安全性や術後のフォロー体制も含めて総合的に判断しましょう。まずは近視矯正手術のクリニック選びを参考に、信頼できる眼科医のカウンセリングを受けることをおすすめします。近視の原因やメカニズムについても理解を深めておくと、医師との相談がよりスムーズになります。
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